天安門広場に着いたのは夕方の4時頃。
広場に入るために地下道を通り、
途中で手荷物のセキュリティチェックを通過。
正面には毛主席祈念堂があり、その横を通過すると
人民大会堂がありました。
まさしく約20年前、この場所に当時の学生達が集まり、
あの事件が起きた場所。ものすごいスケールでしたね。
この場所を埋め尽くすというのは、本当にすごい学生の数
だったと思います。
そして天安門に到着しそこからは長安街という道路を東に歩き
王府井(ワンフーチン)へ。
長安街というと、その事件の時
一人の若者が戦車列の前に立ち向かった場所。
そして戦車を運転していた兵士はその若者をひかず
除けて進もうとする。しかし立ち向かい続け、
最後は他の若者によって群集の中に戻されるシーン。
当時テレビで観ていて一番印象に残っている出来事ですが、
その若者は生きていれば40歳前後。
今どうしているのでしょうね。
今ではそんな事は全く感じられない場所となっています。
そして王府井へとたどり着くのですが、
ここは百貨店や高級ブランドのお店が建ち並び、
まさしく今の北京で一番の繁華街です。
たった20年で、またこんなに近い場所がこんな繁華街になっている。
中国の発展のスピードはものすごいのだと改めて感じました。
その後はやはり北京名物ということで、全しゅう徳で北京ダック。
味・サービス共申し分無く、
価格は日本の半分というところでしょうか。
それでも北京の一般的市民の収入からすれば
かなり高級な店になると思うのですが、
来ていた客は観光客というより普通の北京市民ばかりでしたね。
特に若いカップルが多かったです。
ということで北京一日目はこれにて終わり。
ホテルに帰って、近くの売店で缶ビールを買ったのですが、
一缶5元(75円)でした。
その後スーパーで見ると何と3.8元(60円)。
やはり物価は安かったですね。
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今急速な経済発展をしている中国の首都北京。
この北京には世界遺産に登録されているような遺跡群から
オリンピック関連施設等の新しい建物までが
多数存在している街でもあります。
またそのような施設の合間には古い住宅群も存在しています。
この北京を2008年12月5日から8日まで視察してきました。
その内容をここに記載したいと思います。
一日目 北京到着
関西空港から北京首都空港へ到着。
この北京首都空港は今まで第一、第二ターミナルがあったのですが、
これでは足りなくなり、オリンピックに合せて第三ターミナルを
建設していました。
この建物の設計は英国のノーマン・フォスター。
そしてこの建物はものすごい規模ですが、
設計から竣工まで僅か4年。
出発した関西空港も同じように
欧米の建築家がアジアで設計した建物ですが、
やはり中国・北京。スケールの違いを感じましたね。
関西空港の建設は国家プロジェクトとして莫大な予算と期間、
色々な人々が関わっていたと思いますが、
オリンピックの関連施設を造るだけでなく、
北京から上海を結ぶ新幹線を急速に建設し、
北京の地下鉄も数年で倍増していっている国にとって、
空港の新ターミナル建設というのは
たいした工事では無かったのかもしれません。
その後車にてホテルに入り、すぐにタクシーに乗り天安門広場へ。
この日は寒波到来で氷点下の激寒でしたが、
その分きれいな写真がとれました。
初めて観た天安門広場。
いつも建築を撮影する時は広角レンズを付けるのですが、
ここでは全く必要ない、
というか他のどの場所も大抵必要ありませんでしたね。
ということは、全ての道や広場の空間がスケールアウトしている。
はっきり言って広すぎるのですよね。
これが最初に感じた北京感でしたが、
これはこの後も続くことになりました。
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たとえば八百屋さんで野菜を買う時、消費者は野菜を手に取り、
「これいくら」、「250円」、「一個ちょうだい」
という流れでその野菜は消費者の物になります。
さて、施主さんが住宅を建てる時はどうでしょうか。
当然高価な買い物ですし、出来上がるのに時間がかかります。
ですので、必要な時に必要な人と契約を交わし、
条件を確認しお金を支払います。
その色々な契約の中に建築士との契約もあるのですが、
この契約の内容が、今月末に法改正されます。
というより、今までは何も決まっていなかった(八百屋さんと同じ)のですが、
今回、きちんと決められて、
守らなかった場合、罰則を課されることになりました。
法的に整理しますと、
住宅でもある一定以上の規模の場合、
必ず建築士が設計・監理しなければなりません。
そして、その設計・監理する建築士が施主さんと契約を交わす際には、
?建築士の免許書(現物)を提示し、
?法で決められた内容を説明し、
?また、法で決められた内容を書面にて渡す
ことが義務付けられました。その内容はどのような図面を作成するとか、
設計報酬はいくらで、何時支払うか等々です。
これらの事は普通に設計業務を行っている事務所にとっては当たり前のことです。
(免許証の提示は行っていませんでしたが・・)
しかしこれらをきちんとしていないことが多く、
その場合にトラブルが起こる事が多いことから、今回制度として決定されました。
もちろんきっかけはあの耐震偽装事件です。
この制度は施主さんにとって、
書面と共に必要な内容を説明してもらえる権利が確立したと思ってください。
ですので、どのような住宅の建て方をする時も、必ず説明を受けてください。
今回の改正を受けて、建築士の免許書も
A4サイズのものからカード型に変わる予定です。
(宅建主任者と同じようなシステムでしょうか)
しかしながら、整備が遅れているようで、
全員の建築士に行き渡るまでは時間がかかるようです。
ですので、しばらくはA4サイズの免許証を提示することになります。
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建築家が設計し建てられた住宅。
完成するとその建物は建築家や施工会社の手を離れ施主さんが住むことになるのですが、
その直前には竣工写真を撮ることが多いですね。
この竣工写真はその後その建築家の作品紹介の為に利用されることも多いですので、
一般の方はその写真を観て、この建築家はどのような設計をするかを知ることになります。
この竣工写真を撮るカメラマンには色々な方がいます。
元々プロのカメラマンという資格がある訳ではないので、
誰がとっても法的には問題ないのですが、
出来上がりは人によって随分違うようです。
同じ場所に同じようなカメラを据えて写真を撮っているので、
その結果はほとんど同じであるハズなのですが、
全く違う空間を撮ってるように感じることもありますね。
結局そのカメラマンが「建築」をどれくらい理解しているかによって違いが出てくるようです。
これはある住宅での出来事です。
その時は事前にカメラマンを指定していませんでしたので、
工務店が連れてきたカメラマンで撮影したのですが、
立ち会った私にいきなり何処の写真が欲しいか尋ねて、
それを聞き終わるといきなり撮影を始めました。
現場にあったゴミ等もそのままにして撮っていたので尋ねてみると、
「後でコンピューターで消します」との事。
あっという間に撮影が終わり帰って行きましたね。
数日後の写真の出来栄えは言うまでもありませんよね。私が撮った写真の方が随分きれいに撮れていました。
今私の事務所では私と同じ歳の建築カメラマンに数年前から撮ってもらっているのですが、
そのカメラマンの場合はどのように撮影が進むかと言いますと・・
朝、現場には私との待ち合わせの時間より随分早く着いて周りの視察から始め、
その後私からその建物のコンセプト等の説明を受けるのですが、
その後もすぐには撮り始めませんね。
その空間の良い時間を待っているという感じでしょうか。
そしてその間、後でコンピューターで消すなどの処理もしませんので、
私も一緒になって部屋の片付け、お掃除をします。
そして頃合が来たら三脚を立て、露出計を何回も確かめ、クロのホロを被ってさあ撮るかな、
と思ってもまだ撮らない・・・。
結局数カット撮るのに一日をかけ、天気が悪くなってきたらまた後日。
その結果、出来上がった写真は当然いつも満足のいくものになっていますね。
費用は少し高くなりますが、せっかく建てた住宅ですので、
竣工写真は良いプロの建築カメラマンに依頼することをお勧めします。
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建て主であるクライアントが住宅を建てる決心をし、設計者を選び、
打合せを重ね設計を完了し、見積もりのできる図面が出来上がる。
その段階で設計者の頭の中には、その土地に建つその住宅が頭の中で完成しています。
そして次にはその住宅を建てるのにどのくらいのお金が掛かるのかとなるのですが、
これを確定するのは実に難しいのです。
一般的に、設計者はこの段階で設計見積もりを作成するのですが、
この金額は最終最大で数割の誤差が生じることがあります。
例えば設計見積もりが3000万円だったとして、結果が4000万円になる時もありますし、
2500万円だったりすることもありますね。
これは住宅の一つ一つの要素がかなり「時価」となっていることが原因です。
この「時価」というのは一般的には高級なお寿司屋さんなどでよく目にするものですよね。
たとえば生のクロマグロのにぎり。
これはあまり収獲がなかった時はとても高くなり、豊漁の時は安くなりますよね。
これが住宅の場合、上にぎり寿司10000人前ほど注文しているようなものですので、
注文時の海や市場の状態により随分変わってしまうのです。
しかし、これが大量に仕入れる大手の回転寿司屋さんの場合どうなるでしょう。
大量にネタを買い入れるので、全体を安く、また均一に保つ事ができます。
それによりその大手のお店に行く場合は海や市場の事を考えなくても、
初めから金額が書いてあるので、安心して食事を楽しむ事ができますよね。
これは住宅でいえば、大手の住宅メーカーに例える事ができます。
大量に、それも均一な材料を買い入れているので、
その中の一つの住宅の価格は事前に確定する事が可能となります。
しかし、たまに行く回転寿司と違って、一生住む住宅の場合、
それで納得できるかということになりますよね。
建て主それぞれの考え方だと思いますが、
やはり寿司は回転寿司ではなくきちっと握って、という方の場合、
住宅の価格は「時価」となりますので、材料や時期を吟味する必要があります。
その場合、やはり「今日は良いネタが入ったよ」と旬で安い、
そして美味しいにぎりを薦めてくれるお寿司屋さんを選ぶのは当然ですが、
頼んだネタを「それは今良くないので食べないほうが良いよ」
とも言ってくれる板さんでなければなりません。
これは設計者選びで結構重要な要素だと思います。
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住宅の敷地には必ず2m以上の道路と接する必要があるのですが、
その道路にはほとんどの場合、給水管が埋設されています。
この道路の給水管から分岐して、敷地まで水道管が引かれるのですが、
普通に住宅を建てる方が手に入れる土地は、土地分譲会社が敷地の整備を行っているか、
また既存住宅が建ってあった時の引き込み管が残してあるかの場合が多いので、
ほとんど問題になることは無いと思います。
またこれらの情報は水道局に行けば、最近ではコンピューターデータにしているので、
簡単に調べる事ができます。
そして建てる住宅が2階建てまでの場合は、
ほとんどその引き込まれた給水管をそのまま利用すれば良いので問題ないのですが、
もし3階建てで、3階にお風呂やキッチンを作る場合は、
行政庁によりますが、給水ポンプ等をつける必要がある時があります。
これは、行政庁により水道行政がまちまちでして、もしあまり水道の水圧が高く無い地域ですと、
3階まで水が届かない、もしくは3階に給水することによって、他の場所の水圧が低くなる等の
理由がある場合、いったんタンクに水を貯めポンプで上階に送ってやるか、
水圧を上げる機器を取り付けるかをしなければなりません。
どちらにしても、その為のお金がかかり、設置場所も検討する必要がありますので、
事前に確認が必要です。
尚、最近は水道設備も立派になり、ほとんどが3階給水は可能になりました。
(トイレ等蛇口の個数は制限される事があります)
そして、水道管直結の場合注意する必要があるのは、直結することにより、
各蛇口まで行政庁に管理されるということです。
これはマンション等はほとんどタンク式でポンプを利用しているので、
タンク手前までが行政庁の管理、その後は個人の持ち物ですので、
蛇口などは好きな輸入品を取り付けるのも自由ですが、
直結の場合、蛇口はきちんと日本の検査機関の試験に通った商品しか使う事ができません。
また、最近マンションでは、将来のメンテナンスの為、
タンクより先の配管を塩ビではなくステンレスにする事が多くなって来ていますが、
直結の場合、行政庁の許可が必要になり、不可のところも多いようです。
住宅の場合、清掃等を考えて、水道管直結にするのが一番水質を保つ事ができるのですが、
その分、色々制約があると言う事も頭に入れておく必要がありますね。
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