キッチン設備とは、キッチンで使用する各設備のことでして、
冷蔵庫やコンロ、食器洗浄器、フードなどを言います。
そのキッチン設備は大きく分けて、日本製とドイツ製
に分かれますね。
日本製は松下、東芝等々、ドイツ製はミーレやガゲナウ等々。
そしてこの二つは見事に長所と短所が分かれています。
価格 ドイツ ≧ 日本
耐久性 ドイツ ≧ 日本
デザイン ドイツ ≧ 日本
便利な機能 日本 ≧ ドイツ
といったところです。
また、日本製は小さな故障は少ないけれども、
ある年数が経つときちんと壊れるというイメージがありますが、
ドイツ製は小さな故障はあるけれども何十年と壊れないという感じですかね。
機能については、明らかな考え方の違いがあり、例えばあるドイツのメーカーの冷蔵庫には霜取り機能は付いていません。
これは、霜取りをするということは、冷やしているのに、一時的に暖めていることになるので、食品にとってはあまり良くないということになります。
これはとても合理的ではない。
それならば霜取りはお客さんで行ってください。という考え方ですね。
ですので、相対的に便利な機能はあまり付いていません。
さて、どちらを選ぶかは施主さんの考え方しだいだと思いますが、
オーダーキッチンにされる場合は、
ドイツ製の採用を一度検討されるのも良いかと思います。
阪神大震災では、多数の古い木造住宅が倒壊し、
多数の犠牲者を出してしまいました。
それらの住宅は昔の基準法で建てられていたり、
また老朽が激しかった為崩壊してしまったのがほとんどです。
ですので、各自治体では、古い住宅を中心に、
耐震診断・補強工事を進めることを推奨し、補助金制度を作っています。
耐震診断・改修工事を行うことによって、今古い木造住宅に住まわれている方が、
少しでも安心して住まう事ができるのと同時に、
街全体での大地震時の被害を減らすことにもなります。
その時にバリアフリーや、古くなった設備を取り替える等の工事を行うことも可能です。
(注 この場合、補助金は耐震改修にのみ適用されます)
というのも、耐震改修では、床や壁を撤去しなければならない部分が出てきますので、
その時、設備も新しくするのはとても合理的だからです。
この耐震診断・改修は、国の監修のもと取りまとめられた方法によって計算し、
数値で結果が出ますので、その数値を見て安全か危険かを判断します。
そして、その計算に従ってしかるべきところに壁を作ったり、
基礎を補強したりして安全性を向上させます。
以前、お年寄りを狙った詐欺まがいの行為として話題になったやり方、
ある日突然訪問し、床下にもぐり、適当に金物をたくさん取り付け、
法外な金額を請求するというのとは全く違います。
近畿の都市部では密集して老朽化した木造住宅が建ち、皆さん暮らされています。
また東北地方と違って、使われている木材はとても細いものが多いです。
大きな地震は何時来るか解りません。ぜひ各自治体が推奨している補助金制度を利用して、
耐震改修することをお勧めします。
住宅の中で、特に奥様にとって、とても長い時間をすごすのがキッチンです。
ですので、奥様にとって、キッチンにはとても思い入れが強い方が多いです。
その思い入れの強いキッチン。
そのキッチンはメーカーの作っているものを採用する事が多いかと思います。
イメージとして、工事に入る頃に、
工務店の監督さんと指定のメーカーのショウルームに行き、
そこでショウルームの女性の方と相談しながら2〜3時間で決定していく。
その内容は天板や面材の種類からシンクやコンロ、フード等、
そのショウルームにある現物を見ながら進めて行き、
終わったら休憩している間に定価の見積書が出てきて、
簡単なパースも付いてくる。という感じでしょうか。
(後日郵送のところもありますね)
その後は工務店とそのメーカー、もしくはその間に入った代理店との値引き等の交渉があり、
最終的に施主さんはいくらになるかを工務店の監督から聞き、発注するという流れでしょうね。
実際キッチンの価格は定価よりかなり低く設定されており、
その掛け率は会社によって、またシリーズによって、また取引量等によっても全く違います。
ですので、施主さんには本当の価格は解らないようになっているとも言えます。
ところで、我が事務所では、キッチンはほとんどオーダーで行っています。
また、既製品の場合でも、工務店とは切り離して契約しています。
ですので、本当の価格を施主さんに提示して理解してもらい、契約してもらっています。
オーダーキッチンの場合。
この場合はキッチンをどのような業者さんに依頼するかで金額は違ってくるのですが、
大抵既製品より安くなる事が多いですね。
フルオーダーなのに安いというのは不思議がられると思いますが、
良く考えてもらえば解ると思います。
前述のような立派なショウルームがある訳でも、
説明する女性がいる訳ではありません。
TVのCMも無いですしね。
経費は最小限です。
オーダーの場合、ありとあらゆる組み合わせや工夫が可能となります。
ですので、建築家に住宅を依頼される方はオーダーキッチンをお勧めしますね。
最近自然素材としてとても注目を浴びている珪藻土。
しかしながら、その珪藻土を住宅の内壁に使うのであれば、
下の二つのタイプの珪藻土のどちらかを選ぶ必要があります。
A珪藻土を大量に使い、あまりつなぎ材を使っていない物
B珪藻土は少量使い、大量につなぎ材を使っている物
Aの特徴はなんと言っても珪藻土の持つ調湿効果や化学物質の吸収等に優れていることです。
しかしながら欠点は自然素材がゆえの施工後のひび割れや色むら等々。
Bの場合はひび割れや色むらは少ないですが、
当然珪藻土の持つ特徴は少ししか発揮されません。
価格はAの方がもちろん高価ですね。
ですので、施主さんが工務店等に珪藻土を使いたいと言った場合、
特に指定しなければBが施工されます。
なぜならば、Aの欠点は直接工務店へのクレームにつながるものですから。
結局、珪藻土の利点を得るのが第一の目的で、
多少ひび割れしても模様の一つと割り切る事ができる方はAを選んでも良いと思いますが、
そうでない方はBを選ぶのが無難だと思います。
そして、その珪藻土の良し悪しの判断ですが、メーカーに聞いたり、
資料を見比べてもあまり解りません。
(どのメーカーも自社の商品が悪いとは言いませんよね)
結局、自分の目と体で確かめるしか方法が無いのですが、
先日、あるAのタイプを現場施工している時に、ベテランの左官屋さんにその材料について聞いてみたところ、
「この材料は塗りやすい」、と言われました。
予想外だったので詳しく聞いてみると、「この材料は昔じゅらく壁を自分で練っていた時の材料に近いな。
最近の材料は融通がきかん」と言っていました。
これも一つの判断材料かと思いますね。
日本人はとてもテレビ好きですよね。インターネットの普及で、
テレビを観る時間は減っていると思いますが、
それでも、一日に数時間は観ていると思います。
ですので、そのテレビは、どの部屋で観るのか、どのようにして観るのかを、
設計の早い段階で確認しておかないと、とっても住みにくい住宅になってしまいます。
そして、最近のテレビはとても大きく、そして薄くなってきました。
ということは、インテリアとして非常に重要な要素にもなってきていますので、
部屋に合わせたテレビ選びが重要になってきます。
また、そのテレビを壁掛けにする場合は、壁の仕込みが必要になりますので、
現場が始まる時点で監督さんに伝えておく必要があります。
と同時に、DVD等テレビの付属品の設置場所も決めておく必要があります。
一番良いのは壁掛けテレビの下部に埋め込みの収納を設置し、
そこに入れてしまう方法です。
これであれば、配線は非常に楽になります。
この場合、その収納扉はスリガラスにすれば、リモコンにも反応してくれます。
そうでない場合は、離れた場所に取ることになりますが、
その場合は事前に床下などに配管をする必要があります。
また、そこを通るコード類は、切断することできませんので、
事前に確認して管の大きさを決める必要がありますね。
最後に、このテレビの位置。たとえばLDKにおく場合に、気をつけてもらいたいのは、
LDKはテレビを観る為の部屋では無いということです。
LDKは南側に大きく開いた窓があり、そこで家族がくつろぎ、団欒する部屋です。
その事を考えて場所を決定してください。
ソファーの正面にテレビやダイニングテーブルのすぐ横にテレビでは無く、少しずらして、控えめにテレビがある方が、家族の会話が弾むと思いますね。
住宅を建てる為にはお金が必要です。ですので、施主さんが予算を決定することが、
全ての住宅建設の第一歩となります。
そして、総予算をすべて現金でまかなわれる方はかなり稀ですよね。
ほとんどの方は色々住宅ローンを借りて予算の計画をされると思います。
しかし、その住宅ローンは、結構複雑で、また施主さんにとって、
ほとんど初めての経験でしょうから、誤った選択をしてしまうことも多いと思います。
住宅を建てる場合は、工事そのものにかかる金額、そして想定追加工事費、
その他に必要な諸経費や実際住む為に必要な備品の購入費等々、
全ての金額をおおよそでつかみ、自己資金をいくらにして、
いくらの金額をローンとするかを、施主さんの収入や月々の返済額とも照らし合わせ、
最終予算を決定していく必要があります。
しかし、これはとても難しい作業で、専門家の意見を聞く必要があるのですが、
たとえば工務店や住宅メーカーの営業さんに、
契約前に自己資金や収入等全て明らかにするのはやはり手の内を見せるようで、
ついつい相談しないで進めてしまう方が多いようですね。
しかし、信頼できる建築家であれば、
そのまま伝えて検討してもらった方が良いと思います。
ファイナンスについては、全く専門外としている建築家もいますが、
普通の建築家であれば、熟知しています。
ですので、今回の住宅はこの金額で建てたい、と伝えるのではなく、
建築家に、住宅の要望を伝えるだけでなく、
施主さんが考えている自己資金やローンについても、
そのまま伝えるほうが、結果スムーズに進むと思います。
そして、その時(特に大阪の人が多いと思うのですが)、
その金額をかなり少なめに言われる方がいます。
施主さんとしては少しでも安くならないかとの意思の表れだと思うのですが、
建築家に実際よりも安く伝えてもまったく意味がありませんよ。
それどころか、逆効果となる事が多いです。
きちんと仕事をしている建築家であれば、工務店との癒着はありません。
施主さんにとって、適正な価格で工事が行われる為に、
建築家は味方してくれると考えてください。
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