大阪では、設計事務所を設立し
役所に登録すると番号をもらえるのですが
同時にカタカナもついてきます。
これは初めて登録した時は(イ)で
5年ごとに更新しますので
その都度、ロ、ハ、ニと進んでいきます。
但し途中で何かあって登録をやり直しますと
また(イ)に戻ります。
私は、妻とバルセロナでのサマースクール
を終えて帰国し、何も仕事は無かったのですが
とりあえず自宅で事務所登録をしました。
その時は当然(イ)だったのですが
昨年秋に(ホ)になりました。
ですので、ちょうど20年目となります。
この20年で何が大きく変わったかと
先日考えていたのですが
やはりネット環境かなと思いますね。
20年前はこの業界で何か情報を得ようとすると
必ず人脈が必要でした。
ですので、大学や設計事務所、建築士会等々
縦横の繋がりが重要でした。
ところが今は、何か解らないことがあれば
まずネット検索です。
これでたいていの事は解ります。
ですので、最近は建築士会等々に入会する人達は
年々減少していますし、繋がりを深める飲み会等も
随分減っていると思いますね。
でも、ネットではたいていの事は解りますが
本当の事はなかなか解らないと思います。
私も初めはネットで調べるのですが
重要な所や、現場の事はベテランの監督さんや職人さん
設計の事は大学や設計事務所の先輩
また、建築士会等でつながりのある方々に
直接電話して聞くことが多いですね。
但し、このような繋がりがここ数年
急速に無くなっているように感じますね。
これも時代の流れでしょうか。
ちなみに上の絵は動物シリーズで
息子が小学生の時に描いたものです。
その息子が社会に出る頃は
もっと進んでいるのでしょうね。
約2か月ほどぶりの更新となります。
11月中頃、普通に元気だった父が
息苦しいと言い病院に行き、即入院となり
12月3日、永眠。
その後も、色々やる事、決める事があり
あっという間に12月31日になっていました。
ということで、今年は正月は無いのですが
看病で病院に詰めていた期間
仕事も止めて頂いていましたので
その分、年末年始、仕事をして追いつきそうです。
また、今年もいつも通りの忙しさだったのですが
11月初に、来年までずっと続くある仕事が
施主様のご都合で突然中止となりました。
その分と言うのは変ですが
亡くなるまで父のそばにずっといることが
できました。
不思議なものです。
上の絵は、私の長男が小5の時に
個展を開くために描いたものです。
その息子は、個展が終わってからは絵をやめ
剣道にのめり込んでいきました。
そして高2になった今年の夏
我々親を近畿大会に連れて行ってくれました。
「楽しいことがあれば辛いこともあるのが人生」
今年ほそれをつくづく感じました。
それでは、来年もよろしくお願いします。
先日ある数寄屋住宅を観てきました。
上の写真はその中の和室です。
私は設計には関わっていませんが
ご縁があり、少々お手伝いをしていまして
来月竣工予定だそうです。
最近では、このような本格的な和室を
造ることはほとんど無くなりましたね。
私は設計事務所所員時代の約25年前に
ある大阪の企業の迎賓館の設計で
このような数寄屋の建物を
京都の国宝の修復等も手掛けている工務店と
約2年間ほぼ常駐で設計監理をしたことがあります。
その経験から、少しは本格的な和室について
知識はあるのですが
今回この住宅の設計者や施工者の方とお話ししていて
和室に関わる銘木屋さんやその他色々な業者さん達は
今でもほとんど変わっていない事が解りました。
四半世紀という時間は、私達にとっては
とても長く感じますが、数寄屋住宅等
伝統的建築物の継承に携わっている方々にとっては
僅かな時間なのかもしれませんね。
ところで、私の設計した住宅の中で
本格的な和室を造ったのは
「鶴見の家」です。
鉄骨造の住宅の中の一室だけですが
造作材は全て吉野桧無垢材
床周りの銘木も一つ一つ吟味して
決定していきました。
この時の事は今でも覚えています。
大工さん(親子)は、京都のお寺等の
仕事もされていた方だったのですが
和室の仕事が始まった途端
この空間だけまったく進まなくなりました。
決して大工さんが怠けていたのではなくて
毎日毎日、一生懸命仕事をされていたのですが
ほんの少しずつしか進まないのですよね。
そういえば、以前迎賓館の仕事をしていた時も
毎日20人程度の大工さんが入っていたのですが
工事は一年以上かかりました。
最近のメーカー住宅は約2ヵ月で建ってしまうので
随分違いますよね。
そういえば、上記の住宅も
工事は1年以上かかっています。
建てるのに時間がかかる建物は
多くの職人さんの手がかかって完成しています。
その分、作り手の思い入れも強いので
その後長く人々に愛され使われることになるのだと
思いますね。
上の写真は「六甲の家」のリビングですが
ここに置かれている家具は「風樹の塔」さんに
造って頂きました。
キッチンチェストとテーブル、下足箱を造って
頂いたのですが、全てブラックチェリー無垢板です。
普通の造り付け家具は、下地を集成材等で作り
表面は木の薄い板を貼って造ります。
そして、そのような造作家具屋さんに
無垢板での製作を依頼すると
とても高いものになってしまいます。
そこで、無垢のオーダー家具専門工房に
直接施主様が依頼し
完成した商品を住宅に届けてもらい
その後の調整を工務店にお願いすることにしました。
工務店の協力があって実現したのですが
結果、とても良いものを
比較的安い金額で購入
設置することが出来ました。
どんなに素晴らしい家を作っても
住まわれている方や来客の方が
一番身近で観て触れるのは家具です。
その家具をいかによく造るかが
良い家作りの重要なポイントですね。
「六甲の家」WorksにUPしました。
今回写真を撮って頂いたのは
和歌山在住の今西さんです。
夜景写真がとっても綺麗です。
今年の夏はとても暑いですね。
昨日、ある現場調査に出かけたのですが
2時間ともたずお茶休憩。
再開するも1時間でフラフラ・・・。
この猛暑の中現場で働いている大工さん等
職人さんには頭が下がります。
今年も大阪府建築士会の
二級建築士製図講習会が始まりました。
今年も講師をやっております。
これも毎年、暑い時期にどれだけ頑張れるかが
勝負の分かれ目となりますね。