住宅を建てる場合、大抵は2〜3階建てになると思います。
そして、都心部などでは、昔田んぼだったところも多く、結構地盤が悪いことも多いですね。
そこで、まず地質の調査を行うのですが、これには色々な方法があります。
今のところ、一番確実なのがボーリング調査です(一番高価ですが)。
この調査方法は、実際敷地に穴を開け、1mごとに掘って行き、その部分で強度試験をし、また土の採取も行いますので、より確実な判断が可能となります。
その建物に必要な強度の地盤が見つかるまで掘り進めますので、深く掘る時は40mにも及ぶ事もあります。
これで地盤の強度分布が解れば、それから杭等の設定となります。
建物はコンクリート造→鉄骨造→木造の順で軽くなります。
また階数が多いほど重いのは理解できると思います。
ですので、コンクリート3階建てとなると、大阪市内では大抵、杭が必要になりますね。
このボーリング調査は、今の建築法規では、建物の構造計算が必要な建物では、ほとんど申請時に必要となっています。
価格は少し前は1万円/1mと言われましたが、今はそれより上がっているようです。
ですので、一本打てば数十万必要となります。
ですので、構造計算が必要で無い住宅の場合、他の安価な測定方法が採用される事が
多いようですが、一生に一度の買い物。自分の住宅の下の土がどのようになっているか
を知るのは決して高くないかと思います。
そして、最後に、一番重要なのは、そのデータを読む目です。
例えば約5m下にそこそこの硬い地盤が3mほどあり、その下は地盤が悪く、約10mのところにしっかりした地盤があったとします。
その5m下のそこそこの地盤が設計上ぎりぎりOKと考えて、そこまで杭を打つか、安全を考えて10mまで杭を伸ばすか。
私が設計者であれば、10mまで杭を伸ばし、その分の施工費を説明して納得してもらいますが、設計者と施工者が同じ組織で、また工事金額が決定していたりしたら・・。
どちらを選択するかは明らかだと思います。
地質調査をしたから安全ではなく、その内容を必ず設計者に尋ねる事が重要です。
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