中間建築設計工房ブログ/建築家 大阪

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ  大阪で住宅を中心に活動している建築家・設計事務所です。 日々の生活や仕事の事柄を書いています。

現場の職人さん達

住宅を建てる際、ハウスメーカーや建設会社と契約し、工事が始まるのですが、
実際その現場にいる人達は、その契約した会社の社員は現場監督ただ一人だけで、
他は、色々な下請けの職人さん達となります。

この人達は各々独立した会社の親方とその社員等でして、
職種は大工や左官、塗装、建具、タイル、内装、各設備等々、
色々な職人達によって住宅は建てられていきます。

建築業界を下支えするこの職人さん達には、色々な方がいます。
大学を出て会社に勤めるスーツ姿のサラリーマンとは全く逆の方々です。
きつい仕事環境の中、寡黙な方が多い印象ですね。そして地方出身者が多い。

中には昔「ワル」だった方や、今も仕事が終われば「ワル」に戻る方も
チラホラいるかと思いますが、現場ではその「ワル」は全く通用しません。

各々、その職方のその現場でのプロフェッショナル。
何かあっても他の職人さんは手伝ってはくれませんし、作業が遅れると、
他の職人さんに迷惑がかかる。
そして仕事を完了して初めて報酬を得る。現場は真剣そのものです。

ですので、住宅の現場で、我々監理者や、施主さんは、
その職人さんとどのように接するかは結構重要です

というのも、お金を出しているのは施主さん、その建物の設計をしているのは監理者では
ありますが、職人さんとは直接契約関係では無いからです。

しかし、私もできるだけ現場では監督さんと打合せを進めて行くのですが、
住宅は小さい現場も多いので、どうしても職人さんと打合せをすることが出てきます。
(特に大工さんや左官屋さん達ですね)

その場合、私はその職人さん達とは、その専門分野の話しかしないように努めています。
例えば、大工さんでしたら、材料や、納め方について、私の意見だけでは無く、大工さんの
意見を入れて話を進めます。

決して世間話はしません。休憩時間に、一緒にお茶を飲むということもしないようにしています。

現場ではお互いプロ対プロとして接し、緊張感を高めようと考えています。
というか、彼らも現場ではその職方のプロとして、黙々と業務を遂行しているのですから、
建築家の世間話に付き合ってもらって、時間をロスさせるのは失礼かなと考えています。

逆に、施主さんは、プロ対素人ということになります。
決して職人さんと仕事の内容の話はしないでください。
時間があれば、世間話か、その仕事の説明を聞く程度として、
決して意見は言わない方が良いと思いますね

気になった事があれば、監督さんか監理者に別のところで尋ねてください。

施主さんと現場監理者が、そのようにして、職人さんが力を発揮しやすい環境を作れば、
それが良い住宅へとつながると思いますね。

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