現場監理=建築士が行います。
現場管理=建設会社の現場監督が行います。
現場管理は、設計図を元に
どのように現場で施工しようか考え
工程や職人さんたちのスケジュールや
現場の安全等現場が順調に進んでいくように
管理します。
いわゆる一般的に認識されている
現場の監督さんのお仕事ですね。
資格としては建築施工管理技士となります。
そして現場監理。
これは建築士(監理者)が設計図通り
進んでいるかを週に数回
現場に来て確認することです。
また図面に問題がある場合等の
変更修正を指示する役割もあります。
こちらの資格はそのまま建築士ですね。
上部の写真はある現場の地鎮祭の様子ですが
右から神主さん、現場監理者である私
現場管理者の建設会社の監督さんと並んでいます。
そして、案外知られていないのですが
現場監理をする建築士と
現場管理をする現場監督は
直接の契約関係ではありませんので
建築士は建設会社に図面との違いを指摘し
やり直しを命じることは出来ますが
強制させることはできません。
出来るのは
やり直しに応じてもらえなければ
その事を施主さんに報告するところ
までとなりますが
実際にはそのようなことになるのは
かなり稀なケースです。
これらが主な現場監理者の仕事ですが
現場監理者と設計者が同一の場合は
実際には、施主さんの新たな意見を
現場に反映する役目や
色々なことの決定や変更、金額調整等
その現場のまとめ役的立場になる事が多いです。
この取りまとめがうまい工事監理者であれば
現場がスムーズに進みますし
建設会社も、現場のミス、手戻りも少なく
後々のメンテナンスも少なくて済む等
経済的に良く納めることができますので
建て主を含め、共に満足のいく
住宅作りになっていきます。
写真はある住宅の基礎配筋工事です。
現場の段取りや指示は、現場管理者が行い
工事後、現場監理者がチェックします。
そして合格となれば次の工程へと進んでいきます。
このように重要な工事監理ですが
前述のように、作業としては
図面通りできているかの確認作業ですので
実際の監理作業は、設計作業に比べて
かける時間を少なくできそうですが
実は、たっぷり時間がかかることが多いですね。
また、建て主側としても、この現場監理に
じっくり時間をとってくれる設計者を
選ぶことが重要だと思います。
この現場監理者は、建築確認申請では
必ず建築士を指名し明記することになっています。
そしてその監理者は
監理の状況を工事監理報告書として
検査機関に提出する必要があります。
建築家に設計から依頼するのでは無く
建設会社等に依頼される方は
必ず誰が監理者となり
どのように監理されるのかの確認をすることが
とても重要ですね。
2008-9-14 初回
2015-7-26 更新