中間建築設計工房ブログ/建築家 大阪

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一年目検査

住宅の工事が終わり、入居。
そこから夢に見たマイホームで過ごすことになるのですが、
ここから一年は慣らし運転中ということを忘れないでください。

ここでは、大量生産、販売されるメーカー住宅や、既製品のみを使用した住宅ではなく、
建築士と一緒に作ったオリジナル住宅の場合です。

自然素材や、その家族にあった新しい試みを施している住宅ですので、
初めの一年は色々あると認識してください。

これは車に例えると解りやすいのですが、
このオリジナル住宅は、国産メーカーで大量生産されている車とは違います。
どちらかといえばハンドメイドの多い欧州車と近いでしょうかね、
ですので慣らし運転時の微調整が必要になると思ってください。

なぜ一年は色々起こるかと言いますと、日本には四季がありますので、
全ての季節を経験して初めて落ち着くということです。

例えば建具。既製品のプラスチックの扉と違い、木材に塗装した扉は、
当然反ったり、ひねたりします。
梅雨時はむくれるでしょうし、冬場は縮むでしょう。
それを経て一年たって大体落ち着きます。そこで問題があれば建具に手を加えて調節します。

接着用の溶剤をあまり使用していない壁塗り材を使用している場合は、結構ひびも入ります。

ですので、一年間は何度か現場に入り、調節をする必要があります。
そして、一年後に検査を行い、調整、手直しを終えると、
そこから先は大きな問題はほとんど起きなくなります。
この間が慣らし運転だと言えますね。

よって、工務店選びは、価格だけではなく、
どれだけ竣工後にこまめに対応してもらえるかが重要になります。
そうすると、住宅の場合、あんまり遠方の業者は良くないかもしれませんね。

ところで、以前は、この一年間にいろいろ起こるのは、
オリジナルの部分ばかりだったのですが、
最近は工業生産品に起こることが多くなってきました。

これは、日本の大手建材メーカーが効率化、ローコスト化を突き詰めた結果、
製品の信頼性が少し落ち始めているのかもしれませんね。

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