土地を買ってそこに住宅を建てる時、もしその土地が昔から人々が住んでいた地域であれば、
その土地が埋蔵文化財包蔵地に指定されている可能性があります。
これは役所に行って調べればすぐにわかりますし、
当然土地を購入する場合は説明を受けているはずですね。
特に近畿地方はこの遺跡がとても多く、
一般の住宅地から貴重な遺跡群が見つかることも多いです。
さて、これから住宅を建てようとしている土地がその地域に入っている場合
どうすれば良いかですが、
まずは地域の教育委員会に相談に行くことになります。
そしてその地域の重要度によって、各自治体で取り決めをしていますので、
それに従って行動することになります。
一般的には、工事の内容を記した図面を提出して、審査されるのですが、
Aそのまま工事を行ってよい
B工事の着工時、掘削時に立ち会う
C工事に先駆け、仮り堀りをし、その結果を見て決定する
の3通りとなります。
Aの場合は予想される遺跡のある層より上に基礎が来る場合などですね。
Bの場合は万が一出るかもしれないという程度で、ほとんど出ない場合が多いです。
一番難しいのがCの例でして、出なかった場合は無事着工となりますが、
出た場合はその層を掘らないような設計に変更するか、その遺跡を掘削調査し、
その調査記録を残して着工することになります。
また、遺跡が出た場合にはそのままにして着工せず残すという方法もありますが、
よほどのお金持ち以外はありえないですね。
もし、遺跡の掘削調査になった場合、この調査は教育委員会が行いますが、
それに伴う全ての工事費等は建て主負担となります。
ですので、内容によっては膨大なお金と期間が必要になります。
やっと手に入れた自分の土地。もし石油や温泉が出てきてくれれば万々歳ですけれど、
遺跡はできれば出てきて欲しくないですね。