6月に入って、政府関係者は今回の不景気が
底を打ったのではないかと伝えていますね。
1〜3月期が底で4〜6月はまだまだだが7月から上向くとのこと。
当然、思いつきではなく、きちんとした統計から喋っているのでしょうから、
その言葉を信じるしかないのですが、「ほんとかな」という感じですよね。
さて、我が建築業界で、それらの景気動向を読むには、
国土交通省が毎月発表している新築住宅の着工数が
とても参考になります。
この住宅着工数は当然景気動向と密接しているのですが、
その時期がとても微妙でもあります。
それを少し説明しますと、
まず初めに個人の方が家を買おうとか、
地主さんとかが賃貸住宅を建てようとか考えたとしますね。
その方はその後設計事務所に相談したり、デベロッパーに持ち込んだり、
はたまた住宅展示場に出向く方もおられますが、
その後住宅の着工までは、数ヶ月から数年は必ずかかります。
ですので、住宅着工数の発表というのは、人々が住宅でも建てるか、
と考えてから数ヶ月後にその動きが反映されることになります。
さて、その新築住宅着工数の発表はどうなっているかと言いますと、
昨年の夏、まずまずだったのが10月頃から徐々に下がりり始め、
今年になってから本格的に低調になり、
3月、4月と今のところ下がり続けています。
景気とのタイム差が最短で3〜4ヵ月だとすれば、
政府の話は、ここまでは大体合っていますね。
ということは新築着工数は8月頃まではこのまま下がり続け、
そこが底でそれからは少しずつ戻って行くと考えられます。
今、我が事務所に来られる営業さん達の話を聞くと、
今年に入ってからがとても厳しいという話が多いですので、
その話とデータは大体一致しています。
ここ数年、景気や法改正等の影響で、
この着工数は毎年かなりの変化が生じています。
当然、その動向は住宅価格にも影響し、
何時住宅を建てるかで随分違ってきてますので、
それを読む力もとても重要となってきました。
私達が設計させて頂いているクライアントの方々にも、
出来るだけ情報をお知らせするように務めているのですが、
ここ数年は本当にシーソーのような状態が続いていますね。
住宅はとても高い買い物ですので、事前の準備期間も
とても長いものになります。
ですので、年毎の景気動向にとらわれずに、
ある程度安定した価格で住宅を建てられるような
政策が建てられたらと思いますね。
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東京も厳しいですよ・・・