中間建築設計工房ブログ/建築家 大阪

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ  大阪で住宅を中心に活動している建築家・設計事務所です。 日々の生活や仕事の事柄を書いています。

カテゴリ:■ sumamemo ■

書斎用の椅子

メトロポリタンチェアー







アイナーラーセンとアクセルベンダーマッセン
により設計され、1949年に発表された椅子

「メトロポリタンチェアー」

この椅子は、1961年にニューヨークの
メトロポリタン美術館が
デンマーク展開催の為に
購入したことがきっかけで
この名前が付いたそうです。

この椅子が、昨年より
カールハンセン&サンより
発売されることになりました。

値段は30万円台〜。

ところで、この椅子は
私の事務所にもあります。
(上部写真)

今から23年前の1992年
ある有名な椅子収集家の方から
一脚譲ってもらいました。

安く譲ってもらったのですが
それでも、その当時の私の給料や
ボーナスよりも高かったですね。

それまでずっと使われていて
皮を張り替えた後に譲って頂きまして
それからずっと仕事や
プライベートで使っています。

お客さんが来られて打合せをしている時
じっくり計画を考えている時
リラックスして本を読んでいる時etc

ずっと使っているので
本当に愛着がありますね。
多分この椅子は
死ぬまで持っていると思います。

私が使う前に十年以上使われていたので
造られてから40年近く経っていると思いますが
まったく問題無いですね。

但し、アームの所の皮が傷んできたので
何時張り替えようか考えている所です。

これから家を建てられる方には
できたら、良い北欧の木の椅子を
一脚買われる事をお勧めします。

多分一生使えますし
家庭の事情からお父さんのスペースが
少ししか取れなかったとしても
いい椅子一脚あれば
とても落ち着ける場所が出来ますよ。

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住宅の寿命

建築家2






ある家族がある土地に
住宅を建てようと考えたとします。

例えば30歳代の夫婦に子供二人
というのが一般的でしょうか。

その場合、建てられた住宅の寿命は
どれくらい必要になるのでしょうか。

子供達は10〜20年もすれば
その家から独立し新たな家庭を築きます。

ですので、30歳代の夫婦が亡くなるまでの間
その住宅でしっかり生活できれば良いので
40〜50年となります。

この間に住宅に何が起きるかというと
普通の木造住宅の場合
15年までに最初の改修工事が必要となり
20年後に設備の取替えが発生し
その後10年ごとに色々なところを改修
取替えをしながら住んでいくことになります。

当然その後も潰さなければ
住宅は建ち続けますが
徐々に住み難い住宅になっていきますよね。

しかし、今、国は200年持つ住宅を奨励し
それに合わせて各住宅メーカー等も
100年や200年をキーワードにして
営業展開しています。

確かに欧米の住宅などは
長い間住まれています。
特にイギリスなどでは古い住宅の方が
高い価格で取引されていたりしますね。

でも本当に日本で100年持つ必要が
あるのでしょうか。

欧米と違って、日本は高温多湿で
夏暑く、冬は雪も積もります。
台風も多いですし、大きな地震もきます。
欧米の住宅とは明らかに条件が違います。

また、確かに欧米では100年持っていますが
常にメンテナンスが必要で
何かしら週末に工事を行っている
イメージがありますね。

日本の場合、家の持ち主が
自ら週末にメンテナンスに時間を掛ける
という習慣はあまりありませんので
長く持たせる為には
別のコストが必要となります。

結局、日本の場合、家族単位で考えて
新しい家族が出来れば
その家族が将来を見据えて
40〜50年持つ住宅を建設し
必要無くなれば解体する
というのが日本の文化に合っている
と私は思いますね。

そしてその文化に
日本の木造在来工法は
合っていると思います。

ですので、住宅の設計を行う時に
単に長寿命を考えるのではなく
その間の家族のライフスタイルの変化を
計算に入れて寿命を設定し
その必要な寿命の間快適に住まうことのできる
コストバランスの良い住宅を作ることの方が
重要ではないでしょうか。

上部写真は200年以上前の住宅を改修し
現在でも使われ続けられている建物です。

確かに、日本の木造建築は
何百年も使い続けられますが
普通の家族が住む住宅の場合は
バランスを考えて寿命設計を行うことが
良いと思いますね。

2009-1-14 初回
2015-8-20 更新

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建築材料の直接購入

和室1







住宅を建てるときに
少しでも良い材を安く入れたい!と思うのは

全ての施主さん共通の考えだと思います。
これは建築士や建設会社も同じです。

最近、農業や漁業で
直接生産者から間を通さずに購入することで
新鮮なものを安く購入出来ることが
話題になっていますよね。

いわゆる産直販売というものです。

これを住宅に利用できるものの代表として
木材があります。

林業は、農業や漁業と似ていますので
同じことができるのですが
当然メリットとデメリットとがあります。

普通、木材が住宅建設現場にたどり着くまでは
以下の流れになります。

山林にある製材所が木を切り出し、加工する。
        ↓
それがその山の組合(農協のようなところですね)
に集められます。
        ↓
そこに問屋のような買い付け人が購入しに行き
それがその地域の倉庫へと
運ばれます。
        ↓
各々の地域の材料屋さんが
そこから欲しいものを買い付けます。
        ↓
建設会社や、その下請けの業者さんが
そこから必要分買い付け現場に運んでもらいます。

大まかに言うとこのような流れになっています。
(わかりやすくする為に随分省略していますが・・)

そうして常に安定供給されているのですが
ここで施主さんが、産直販売に挑戦するとなると

山林の製材所→施主さんが買い付け
→建設現場に支給し工事、となります。


当然、間を省いているので、
木材そのものの値段が安くなります。
そのかわり、何かあった場合
全て自己責任ということを
認識する必要がありますね。

例えば、床のフローリング材を
産直で購入する場合
その製材所と、材料の確認、金額交渉
数量決定、配送手配
などは全て施主さんが行うことになります。

そして良くない材料が届いた時の返品や交渉も
全て施主さんです。

また、工事を行う建設会社の理解も
必要になってきます。

建設会社にとっては、
材料を購入する利益が無くなり
大工さんの手間代だけになりますので

工事代金は通常よりも高く支払う必要があります。

結局、施主さん単独でこれらの事を行うのは
あまりにも専門的な事が多いと思いますので、
建築士と協同で作業を進めていくことになると思います。


ですので、この産直で木材を購入するのは、
普通の材料を少しでも安く仕入れたい
という考えの場合、あまりうまくいきません。


そうではなく、
例えば和室の造作材だけ、とか
フローリングだけとかに絞って、
普通手が出せない高価な材料を
少しでも安く購入したいというときは効果があると思います。

インターネットで検索すれば
このような産直を行っている会社はたくさんあります。

しかし、ネットでの確認だけで発注するのでは
失敗も多いと思います。

やはり自分の足で実物を見に行き
交渉するくらいでなければ成功しないでしょうね。

どちらにしても、建築士と現場監督の協力がなければ
成立しませんので
早い段階で協力してもらえるか
確認する必要があると思います。

上部写真は鶴見の家ですが
和室や階段材は全て奈良県吉野の製材所から
直接購入しました。

2008-8-29 初回
2015-8-6   更新

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現場監理と現場管理

現場監理1








この二つの言葉は漢字一文字違うだけですが
まったく違います。

現場監理=建築士が行います。

現場管理=建設会社の現場監督が行います。


現場管理は、設計図を元に
どのように現場で施工しようか考え
工程や職人さんたちのスケジュールや
現場の安全等現場が順調に進んでいくように
管理します。

いわゆる一般的に認識されている
現場の監督さんのお仕事ですね。

資格としては建築施工管理技士となります。

そして現場監理。
これは建築士(監理者)が設計図通り
進んでいるかを週に数回
現場に来て確認することです。

また図面に問題がある場合等の
変更修正を指示する役割もあります。

こちらの資格はそのまま建築士ですね。

上部の写真はある現場の地鎮祭の様子ですが
右から神主さん、現場監理者である私
現場管理者の建設会社の監督さんと並んでいます。


そして、案外知られていないのですが
現場監理をする建築士と
現場管理をする現場監督は
直接の契約関係ではありませんので
建築士は建設会社に図面との違いを指摘し
やり直しを命じることは出来ますが
強制させることはできません。

出来るのは
やり直しに応じてもらえなければ
その事を施主さんに報告するところ
までとなりますが
実際にはそのようなことになるのは
かなり稀なケースです。

これらが主な現場監理者の仕事ですが
現場監理者と設計者が同一の場合は
実際には、施主さんの新たな意見を
現場に反映する役目や
色々なことの決定や変更、金額調整等
その現場のまとめ役的立場になる事が多いです。

この取りまとめがうまい工事監理者であれば
現場がスムーズに進みますし
建設会社も、現場のミス、手戻りも少なく
後々のメンテナンスも少なくて済む等
経済的に良く納めることができますので
建て主を含め、共に満足のいく
住宅作りになっていきます。

現場監理2







写真はある住宅の基礎配筋工事です。
現場の段取りや指示は、現場管理者が行い
工事後、現場監理者がチェックします。
そして合格となれば次の工程へと進んでいきます。

このように重要な工事監理ですが
前述のように、作業としては
図面通りできているかの確認作業ですので
実際の監理作業は、設計作業に比べて
かける時間を少なくできそうですが
実は、たっぷり時間がかかることが多いですね。

また、建て主側としても、この現場監理に
じっくり時間をとってくれる設計者を
選ぶことが重要だと思います。

この現場監理者は、建築確認申請では
必ず建築士を指名し明記することになっています。

そしてその監理者は
監理の状況を工事監理報告書として
検査機関に提出する必要があります。

建築家に設計から依頼するのでは無く
建設会社等に依頼される方は
必ず誰が監理者となり
どのように監理されるのかの確認をすることが
とても重要ですね。

2008-9-14 初回
2015-7-26 更新

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住宅のトイレの一工夫

トイレ1







住宅の設計をする時
絶対に必要な設備の一つがトイレです。

その重要なトイレですが、あまり設計段階では
話題にあがらないことが多いですね。

何ヵ所設置するか、洗面と同じ場所でも良いか
くらいでしょうか。

しかし、トイレの設計は非常に重要です。

実際、居心地の良いトイレでは
何か良いアイデアをひらめく事も多いです。

私も設計に行き詰った時
事務所内をぶらぶらと歩き
何故かトイレに入り結構出てこなかったりします。

それでもだめなら近所の大阪城公園に
散歩に出かけることになります。

トイレを最低限の用を足すスペースだと考えれば
巾75cm、奥行き1.2m程度あれば十分です。

手洗いは便器のタンク上に
ついているもので済まして
あとはペーパーホルダーとタオル掛け
窓も小窓があれば十分ですね。

しかし、せっかく手に入れた住宅のトイレが
最小限のスペースでは少しさびしいです。

トイレにプラスアルファーを求め
ゆったりとした手洗いスペースを取り
大き目の鏡、大きな窓に
飾り棚程度は欲しいものです。
壁の仕上げはにおい消しの為に
珪藻土が良いですね。

このように書くと
大きなスペースが必要のように感じますが
通常より、巾を30〜45cm
広げるだけでも十分です。

そういうトイレスペースになれば
絵を飾ったり、植栽を置いたりして
飾るようにもなりますよね。
お掃除もマメにするでしょう。

そうなれば家庭の運気も上がってきます。
(と良く言われています)

住宅にはたいてい2ヶ所は
トイレを設置すると思いますので
その中の一つは少し大きめのトイレにする事を
お勧めします。

上部の写真は鶴見の家のトイレです。

壁は全て珪藻土を厚塗りしています。
床や黒御影石で、仕上げ方法の
磨きとジェットバーナーを
使い分けデザインしています。
洗面家具は吉野桧無垢材を使用し
オーダーで製作しています。

鶴見の家でも、一か所は、このように
「ハレのトイレ」とし
もう一か所は最小限のトイレとしました。

トイレ2













この写真は、随分前の
所員時代に設計させて頂いたトイレです。
施工は京都の安井杢工務店。

壁は本じゅらく塗、天井は枌板の網代
洗面台は花梨無垢、衝立の柱は栗六角の名栗
それらの塗装は全て拭き漆です。

この建物は住宅ではありませんので
そのまま参考にすることは出来ませんが
これらの要素を少し取り入れることで
住宅のトイレも随分変わってくると思います。

2008-9-4  初回
2015-7-25  更新

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住宅を設計する建築家

建築家1













「建築家」という言葉があります。

一般的に、この言葉は
「建物を設計する専門家」と
とらえている方が多いかな、と思いますね。

実際、外国では「建築家(アーキテクト)」
という職業や資格が確立されているのですが
実は日本にはありません。

日本にあるのは国家試験に受ればなれる

「一級建築士」

その建築士になり、3年以上経験を積むとなれる

「管理建築士」

その管理建築士になり、登録すればなれる

「建築士事務所の代表者」

これだけです。

日本では、建築の設計を仕事として行う為には
上記の資格と登録が必要で
その資格を持っている者のみ、設計を行うことを
許可しています。

(上部写真 東大阪の家 事務所設立当初の住宅です)

ちなみに、日本では「建築家」という正式な職業はありません。
「カメラマン」とかと同じで、自称の肩書だと言えますね。

しかし、一般的に「建築家」は認識されていまして
上記の「建築士事務所の代表者」で
不動産や施工業者等の組織には属さず
作例や意見等を発表している「建築士」
の事を指す場合が多いでしょうか。

その中で、これは日本独特なのですが

「住宅を設計する建築家」

というカテゴリーが存在します。

外国では、建築家が住宅の設計をする機会は
ほんとに少ないです。

ロンドンやパリなどの歴史のある都市では
住宅の新築はほとんど出来ませんし
出来ても、法律でほとんど自由がききません。

その他郊外の住宅などは
いわゆるビルダー(施工会社)の仕事となり
建築家は関与しません。

それに比べて、日本は
都市部でも自由に住宅の新築が可能なのに加えて

住まわれる方も多種多様であり
また、敷地の条件が厳しく、複雑であることも多く

いわゆるビルダーの大量生産では
応じきれない住宅がたくさんあります。

そこで、日本では
メーカーや工務店等のビルダー以外に
「住宅を設計する建築家」が存在しています。

その建築家は、主に住宅の設計をしていますが
大きな建物や、事務所、店舗等も設計しますし
大学等で建築を教えていたりもします。

そして、住宅を設計する時も、デザインだけでなく
申請等の業務から、現場監理まで、全てを行います。

このような「建築家(アーキテクト)」の存在は
ほんとに日本独特だと思いますね。

江戸時代であれば
全ての職方を従えて、大工の棟梁さんが
設計から全ての住宅建設を取り仕切っていたのですが

現代になり、住宅建設の過程も複雑になったこともあり
結果、棟梁さんも職方の一人となりました。

そして、代わりに、「住宅を設計する建築家」の存在が
重要になってきたのかもしれません。

建築家2






※写真はかなり昔、私が所員時代担当した
  ある企業の迎賓館です。
  江戸時代後期の建物の全面改修工事を
    行いました。
  この頃の建物は大工の棟梁が設計も全て
  行っていたと思います。

昔から、建て主には、それぞれ個性があり
また、建築家にも、同じように個性があります。

その個性がある者同士が協力して
「長らく家族が住むことができる家を造る。」

という流れは
日本では昔から変わらないものだと思いますので
これからも決して無くならないでしょうね。

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